■2016年05月25日 青山能
- 仕舞「杜若クセ」鵜澤久
- 仕舞「敦盛キリ」北浪貴裕
- 狂言「文山賊」高澤祐介
- 能「東北」鵜澤光
- 会 場
- 銕仙会能楽研修所
- 日 時
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- 2016年5月25日(水)
- 午後6時30分開演
仕舞
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鵜澤 久 |
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北浪 貴裕 |
地謡 | 観世 淳夫 |
浅見 慈一 | |
小早川 修 | |
長山 桂三 |
狂言 文山賊
シテ | 山賊 | 高澤 祐介 |
アド | 山賊 | 三宅 右矩 |
後見 | 三宅 近成 |
つまらぬ意地の張り合いから引くに引けなくなってしまう人間の愚かさを見事に笑いに転換させた狂言。
能 東北
前シテ 後シテ |
里女 和泉式部 |
鵜澤 光 |
ワキ | 旅僧 | 舘田 善博 |
ワキツレ | 従僧 | 野口 能弘 |
〃 | 〃 | 森 常太郎 |
アイ | 東北院門前ノ者 | 前田 晃一 |
笛 | 一噌 隆之 | |
小鼓 | 鳥山 直也 | |
大鼓 | 佃 良太郎 |
地謡 | 小早川泰輝 | 谷本 健吾 |
青木 健一 | 柴田 稔 | |
安藤 貴康 | 浅見 慈一 | |
後見 | 西村 高夫 | |
岡田 麗史 |
早春の都、東北院を訪れた旅僧はそこに今を盛りと咲き誇る一本の梅に心惹かれ、暫し見入る。
そこへ里の女が現れ、この梅は和泉式部が植え置き、軒端の梅と名づけた梅なのだと語る。
また東北院には和泉式部の寝室が今もそのまま残されており、梅も年々色香を増して咲くのだと言うと、自分がこの梅の主だと明かし、女は消え失せてしまう。
深更、僧が梅の木陰で法華経譬喩品を読誦していると和泉式部の霊が現れる。和泉式部はかつてこの門前を通った藤原道長が車の内より譬喩品を読みあげたのを聞き、自分が歌を詠んだことを思い出し、昔を懐かしむ。
また和歌の功徳によって歌舞の菩薩となった和泉式部は和歌の徳を讚え、東北院の景色を愛でると、梅香漂い、月の冴え渡る東北院に懐旧の舞を舞う…。
やがて和泉式部はかつての華やかなりし日々を懐かしんで落涙するが、花は根に、鳥は古巣に帰るものだと言って、再び寝室へと消え失せてしまう。
春の夜ののどかな空気の中に濃密に漂う梅花と和泉式部の色香を描いた能。
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