■2016年11月11日 定期公演
能 菊慈童
シテ | 慈童 | 鵜澤 光 |
ワキ | 勅使 | 村瀬 提 |
ワキツレ | 従臣 | 村瀬 慧 |
〃 | 〃 | 矢野 昌平 |
笛 | 藤田 貴寛 | |
小鼓 | 亀井 俊一 | |
大鼓 | 佃 良太郎 | |
太鼓 | 大川 典良 | |
地謡 | 小早川泰輝 | 長山 桂三 |
観世 淳夫 | 馬野 正基 | |
安藤 貴康 | 浅見 慈一 | |
谷本 健吾 | 北浪 貴裕 | |
後見 | 観世銕之丞 | |
西村 高夫 |
魏の文帝に仕える臣下が帝の勅を受け、
人倫通わぬ山道を分け入ると、慈童が庵を結んで暮らしている。かつて周の穆王に仕えていた慈童は、帝より授かった枕に記されていた妙文を菊の葉に書き写し、そこにおりた露の滴りを飲んだところ七百歳の齢を授かったという。慈童は妙文と帝の御代を讃え、喜びの舞を舞って帝に長寿を捧げる。
不老長寿を寿ぐ、祝言的、音楽的な興趣に富んだ曲。
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狂言 茶壺
シテ | すっぱ | 小笠原 匡 |
アド | 中国の者 | 能村 晶人 |
小アド | 目代 | 野村 万蔵 |
酒に酔った男が背負った茶壷の肩紐を片方外し、道端に眠り込んでしまう。そこに現れたすっぱは茶壺を騙し取ろうと、素知らぬ顔でもう一方の肩紐に肩を通して眠り込む。
目を覚ました二人はそれぞれ茶壷が自分のものだと言って譲らない。そこへ通りがかりの目代(代官)が仲裁に入り…。
能 融 白式舞働之伝
前シテ 後シテ |
尉 融大臣 |
野村 四郎 |
ワキ | 旅僧 | 殿田 謙吉 |
アイ | 所ノ者 | 野村 万蔵 |
笛 | 藤田 次郎 | |
小鼓 | 曾和 正博 | |
大鼓 | 國川 純 | |
太鼓 | 三島元太郎 | |
地謡 | 観世 淳夫 | 清水 寛二 |
小早川 修 | 浅井 文義 | |
柴田 稔 | 大槻 文藏 | |
泉 雅一郎 | 阿部 信之 | |
後見 | 浅見 真州 | |
北浪 昭雄 |
秋の都、六条河原院の旧跡。そこに現れた汐汲の老人は、ここはかつて源融大臣が風流にも難波の浦から海水を運ばせて汐を焼かせた場所なのだと言い、旅の僧に京の山々の名所を教え、汐汲みの様を見せると消え失せてしまう。
やがて月が高く昇る。皓々と射す月の光に照らされた廃虚に、在りし日の姿で現れた融の霊。かつて栄華を誇った河原院の月景色を融の霊は懐旧の思いで愛で、往時を偲ぶ…。
光源氏のモデルとも言われる源融。その失われた華やかなりし日々の情景が、寂寞たる月下の河原院の廃虚に描き出される。世阿弥作の詩情溢れる秋の名曲。
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