■2016年12月09日 定期公演
- 能「頼政」清水寛二
- 狂言「酢薑」野村萬斎
- 能「安達原 白頭」小早川修
- 会 場
- 宝生能楽堂(全席指定)
- 日 時
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- 2016年12月9日(金)
- 午後6時開演(午後5時30分開場)
能 頼政
前シテ 後シテ |
尉 源三位頼政 |
清水 寛二 |
ワキ | 旅僧 | 工藤 和哉 |
アイ | 里人 | 高野 和憲 |
笛 | 一噌 隆之 | |
小鼓 | 幸 正昭 | |
大鼓 | 亀井 広忠 | |
地謡 | 鵜澤 光 | 鵜澤 久 |
谷本 健吾 | 浅井 文義 | |
野村 昌司 | 浅見 真州 | |
北浪 貴裕 | 柴田 稔 | |
後見 | 山本 順之 | |
浅見 慈一 |
山城国宇治の里。所の老人は源頼政が扇を敷いて自害したという平等院の旧跡“扇の芝”に旅の僧を案内し、自分こそ頼政だと明かして消え失せる。
やがて頼政の霊が現れ、昔語りを始める。以仁王を擁し、平家に反旗を翻した頼政は、宇治川での激戦の果てに平等院の庭で自害して果てたのだと…。
不遇な人生を生きた老武者頼政の最期を悲哀とともに力強く描いた世阿弥作の修羅能。『実盛』『朝長』とともに「三修羅」と呼ばれ、特に重く扱われる修羅能で、頼政が身振りを交えて語る戦語りが見所の能。
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〈休憩10分〉
狂言 酢薑
シテ | 酢売り | 野村 萬斎 |
アド | 薑売り | 深田 博治 |
都で商いを始めた摂津国の薑(生姜)売りと堺の酢売り。二人は自分こそ代々続くこの地の商人司だから自分の断りなしに商売はならぬと主張して譲らない。
二人はそれぞれ自分の売り物にことよせて系図や秀句(洒落)を言い合って、商人司を決めることにするが…。
能 安達原 白頭
前シテ 後シテ |
里女 鬼女 |
小早川 修 |
ワキ | 山伏祐慶 | 御厨 誠吾 |
ワキツレ | 供山伏 | 大日方 寛 |
アイ | 能力 | 竹山 悠樹 |
笛 | 八反田智子 | |
小鼓 | 鳥山 直也 | |
大鼓 | 佃 良勝 | |
太鼓 | 小寺眞佐人 | |
地謡 | 小早川泰輝 | 長山 桂三 |
観世 淳夫 | 馬野 正基 | |
安藤 貴康 | 西村 高夫 | |
谷本 健吾 | 泉 雅一郎 | |
後見 | 観世銕之丞 | |
長山禮三郎 |
奥州安達原の荒野にひっそりと一人侘び住いする女に、旅の山伏祐慶は一夜の宿を乞う。女は慰みにと皓々たる月のもと、賎が女の業、糸繰りの様を山伏に見せる。やがてあまりの夜寒に女は決して閨を覗くなと言い置き、薪を取りに出た。
好奇心に駆られた能力が閨を覗くと、そこには累々たる屍の山。驚き逃げる一行に女は鬼女となって襲いかかる…。
人間の心の奥底に潜む闇と罪業を、前半の寂寥感と後半の怒りと悲しみを湛えた鬼女の姿とで対照的に描く名作能。
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