■2020年10月09日 定期公演
能 蟻通(ありどおし)
シテ | 宮守 | 大槻 文藏 |
ワキ | 紀貫之 | 殿田 謙吉 |
ワキツレ | 従者 | 舘田 善博 |
〃 | 〃 | 梅村 昌功 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 地頭 |
松田 弘之 飯田 清一 亀井 忠雄 三島元太郎 浅井 文義 |
紀伊国玉津島明神参詣の途中、紀貫之は急な大雨に遭い、乗っていた馬まで伏してしまう。暗闇の中途方に暮れているところに宮守が現れ、蟻通明神の神域を下馬せず通った咎めだと貫之に告げる。宮守の松明の光で顕わになる鳥居や社殿に、貫之は先の行いを悔やみ、宮守の求めに応じて和歌を手向けると、不思議なことに馬が立ち上がった。宮守は祝詞を奏し神楽を舞い、神代から続く和歌の徳を称えて姿を消すのであった。
雨の闇夜に傘と松明が印象的に浮かぶ趣深い能。
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〈休憩10分〉
狂言 雁大名(がんだいみょう)
シテ | 大名 | 野村 萬 |
アド | 太郎冠者 | 能村 晶人 |
小アド | 雁屋 | 野村 万蔵 |
訴訟がすみ帰国した大名は、在京中に世話になった人を招いて宴をするため、太郎冠者に肴を求めてくるよう命じる。初物の雁を買おうとするも、銭も身代もない冠者は大名と計らい一芝居打ち…。
能 鳥追舟 大返(とりおいぶね・おおがえし)
シテ | 日暮殿北ノ方 | 鵜澤 久 |
子方 | 花若 | 谷本 康介 |
ワキ | 日暮殿 | 森 常好 |
〃 | 左近尉 | 大日方 寛 |
アイ | 日暮殿ノ供人 | 野村万之丞 |
笛 小鼓 大鼓 地頭 |
槻宅 聡 曾和 正博 國川 純 清水 寛二 |
訴訟のため在京中の九州薩摩国の領主日暮殿は、留守中の妻子の世話を家臣の左近尉に十数年に渡り任せていた。
左近尉は日暮殿の妻に、田を荒らす鳥を花若に追わせようと告げると、主君の子である花若にそのような役をさせるとは何事かと憤慨する。左近尉に脅された妻子は二人で鳥追舟に乗ることとなるが、その場に訴訟が叶って帰郷した日暮殿がやってきて…。
秋の実りの季節を背景に、鳥追いの華やかな風俗描写が見どころの物狂能。
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