■2021年03月24日 青山能
- 仕舞「采女クセ」鵜澤光
- 仕舞「網之段」小早川修
- 能「忠度」片山九郎右衛門
- 会 場
- 銕仙会能楽研修所
- 日 時
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- 2021年3月24日(水)
- 午後6時30分開演
仕舞
采女クセ(うねめ) | 鵜澤 光 |
網之段(あみのだん) | 小早川 修 |
地謡 | 小早川泰輝 北浪 貴裕 馬野 正基 安藤 貴康 |
能 忠度(ただのり)
前シテ 後シテ |
尉 薩摩守忠度 |
片山九郎右衛門 |
ワキ | 旅僧 | 大日方 寛 |
ワキツレ | 従僧 | 則久 英志 |
〃 | 〃 | 御厨 誠吾 |
アイ | 里人 | 深田 博治 |
笛 | 藤田 次郎 | |
小鼓 | 幸 正昭 | |
大鼓 | 柿原 弘和 | |
地謡 | 小早川泰輝 観世 淳夫 長山 桂三 |
浅見 慈一 柴田 稔 小早川 修 |
後見 | 観世銕之丞 | |
谷本 健吾 |
和歌の巨匠藤原俊成に仕えた身内のものたちは、俊成亡き後出家し、西国行脚を志す。旅路の途中須磨の浦に到ると、山陰の一本の桜に回向する塩焼きの尉と出会う。
海辺の浦風に散る桜、立ち昇る塩焼く煙が淋しく趣深い、ここ須磨の浦…。尉と問答をするうちに日が暮れると、旅僧一行は一夜の宿を乞う。
尉は「行き暮れて 木の下陰を宿とせば 花や今宵の主ならまし」という平忠度の詠歌を示し、この花の陰ほどの宿はないのだと述べ、さらにこの若木の桜は忠度の墓標だと語る。一行が手向けの読経を行うと、尉は花の陰にて夢告を待てと告げ、姿を消す。
朝敵の身であるがゆえ『千載集』に「読み人知らず」とされた忠度の詠歌。この浮かばれない妄執を抱えた忠度は、作者の名を明らかにして欲しいという悲願を俊成の後嗣である定家に告げて欲しいと、一行の夢中に現れた。
文武二道に長けた忠度は、生前都落ちの直前に俊成の家に行き詠歌を託したこと、岡部六弥太に討たれた一ノ谷の合戦での最期を語る。そして一行に回向を頼み、桜と一体となったかのように姿を消すのであった。
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