2024年7月20日
訃報 山本順之死去
銕仙会会員、山本順之が7月8日(月)午後10時24分、肝細胞癌のため自宅にて死去致しました。享年85。尚、葬儀・告別式は既に近親者のみにて執り行われました。
山本順之略歴
1938年大阪生まれ。能楽師山本博之の四男。父に師事し1943年「邯鄲」の子方で初舞台。
1945年に「花月」で初めてシテを勤める。
1962年、早稲田大学文学部を卒業。在学中より銕仙会に学び、観世寿夫、八世観世銕之丞に師事し、能役者としての道を歩む。
1969年、大阪文化祭賞受賞。
1975年度芸術選奨文部大臣新人賞受賞。
1998年、観世寿夫記念法政大学能楽賞受賞。
銕仙会を中心に東京、大阪、九州などで数多くの舞台を勤め、活躍。最奥の作品と言われる「姨捨」「檜垣」を始め、能の古典作品の殆どを上演した。また研究者との共同作業により、世阿弥作「布留」を復曲上演、桃山期における「卒都婆小町」の復元上演等をなした。シテを舞うだけではなく、地謡のリーダーである地頭を多く勤め、安定した息と確実な位取りにより、多くの舞台に貢献した。
重要無形文化財保持者(総合認定)。