第九回 三人の会
- 能「野宮」谷本健吾
- 狂言「苞山伏」野村太一郎
- 能「邯鄲」川口晃平
- 会 場
- 観世能楽堂(全席指定)
- 日 時
-
- 2024年3月9日(土)
- 午後1時開演(12時20分開場)
- 午後5時40分頃終演予定
- 入場料
- こちらをご覧下さい
- 主 催
- 三人の会

お申込・お問合せ
チケット発売開始 12月21日(木)午前10時より
観世能楽堂 TEL 03-6274-6579(午前10時〜午後5時)
観世ネット www.kanze.net
仕舞
小鍛冶クセ | 谷本悠太朗 |
羽衣キリ | 谷本 康介 |
地謡 | 大槻 裕一 川口 晃平 観世 淳夫 安藤 貴康 |
能 野宮(ののみや)
前シテ 後シテ |
里女 六条御息所 |
谷本 健吾 |
ワキ | 旅僧 | 宝生 欣哉 |
アイ | 里人 | 野村太一郎 |
笛 小鼓 大鼓 |
松田 弘之 観世新九郎 亀井 広忠 |
|
地謡 | 大槻 裕一 関根 祥丸 鵜澤 光 馬野 正基 |
柴田 稔 観世 喜正 観世銕之丞 清水 寛二 |
後見 | 観世 淳夫 | |
坂口 貴信 |
秋深い嵯峨野野宮を訪れた諸国一見の旅僧。そこには黒木の鳥居や小柴垣が昔と変わらぬ有様を湛えている。
旅僧の前に一人の女が現れる。女は毎年九月七日に、この旧跡にやって来ては昔を偲んでいるのだと言い、過ぎ去りし日々に執着しているわが身を嘆く。
不審がる旅僧に、女はここはその昔斎宮が仮住まいされた野宮であり、今日九月七日はこの地に光源氏が六条御息所を訪ねた日であると言う。なおも御息所の話を所望する僧に、女は六条御息所と光源氏との物語を詳しく語り始める。
女は語り終えると自分こそが六条御息所であると明かし、僧に回向を頼むと黒木の鳥居の柱に隠れて消え失せてしまった。〈中入〉
夜すがら僧が弔いをしていると御息所の霊が網代車に乗って現れた。御息所の霊は葵上との車争いに敗れたことを語り、その時の執心が未だ晴れないので僧にその妄執を晴らしてくれるよう頼む。
月光のもと、御息所の霊は光源氏との日々、華やかなりし昔を偲んで、秋風吹き、虫の音が聞えるなか、静かに舞を舞うと再び車に乗り、消え失せてしまう…。
源氏の愛を失った御息所の晴れる事ない妄執と女の複雑な情念を、秋の風情のなかに美しく描いた秋の名曲。
さらに詳しい解説は〈こちら〉から
狂言 苞山伏(つとやまぶし)
シテ | 使いの者 | 野村太一郎 |
アド | 山人 | 岡 聡史 |
小アド | 山伏 | 竹山 悠樹 |
朝早く薪取りに出たため、道中で眠くなった山人。道端で微睡んでいると、通りかかりの山伏も同様に長旅の疲れで寝入ってしまう。
そこへこの辺りの者が現れ、山人の鎌に結び付けられていた苞(藁などでできた包み)の中身を盗み食いすると、素知らぬ顔で寝入ってしまう。
やがて山人は目を覚まし、自分の苞が山伏の枕元にあるのを見つける。
盗み食いを疑われた山伏は真犯人を見つけようと、数珠を取り出し押し揉んで…。
仕舞
賀茂 | 観世 喜正 |
定家 | 観世銕之丞 |
善知鳥 | 梅若 紀彰 |
地謡 |
大槻 裕一 谷本 健吾 坂口 貴信 関根 祥丸 |
能 邯鄲(かんたん)
シテ 子方 ワキ ワキツレ 〃 〃 〃 〃 アイ |
盧生 舞童 勅使 大臣 〃 〃 輿舁 〃 宿ノ女主 |
川口 晃平 伊藤 東朔 宝生 欣哉 大日方 寛 御厨 誠吾 宝生 朝哉 則久 英志 渡部 葵 野村 遼太 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 |
杉 信太朗 飯田 清一 亀井 広忠 林 雄一郎 |
|
地謡 | 梅若 英寿 小田切亮磨 松山 隆之 角当 直隆 |
小田切康陽 梅若 紀彰 梅若 桜雪 山崎 正道 |
後見 | 山中 迓晶 | |
安藤 貴康 |
蜀の国の青年廬生は仏道をも願わず漫然と過ごす人生に疑問を持ち、尊い高僧がいるという楚の国の羊飛山へと旅に出る。
長旅の道中、邯鄲の里に着いた廬生は宿の女主人から仙人からもらったという不思議な枕を勧められる。この枕で微睡めば夢中に来し方行く末の悟りを開けるというのだ。
廬生は夢の告げを期待し、しばし微睡む。
そこへ楚国の勅使が現れて廬生を起こすと、廬生に王位が禅譲されたことを告げる。思いもよらぬことに廬生は戸惑いながらも輿に乗り、宮殿へと赴く。
宮殿は光に満ち満ち、庭や門が数々の宝で飾り立てられている様子はさながら極楽の宮殿喜見城のような目映さである。
廬生は栄華を極め、贅を尽くした宮殿に暮らすうち、はや五十年が過ぎた。
さらに廬生は一千年の寿命を保つという仙人の酒を飲んで盃を廻らし、舞童の舞に続いて自ら喜びの舞を舞う。
春夏秋冬が一日の出来事のようにめまぐるしく過ぎ、この栄華も永遠に続くかと思われた矢先、突如全てはかき消えた。主が食事の用意ができたと廬生を目覚めさせたのだ。
五十年の栄華も実は粟飯の炊ける僅かな時間の夢中の出来事にすぎなかったと知り、廬生は茫然としながらも、この世は全て一炊の夢であると悟りを得て帰郷するのだった。
現実と夢、迷いと悟り、永遠と刹那。その目まぐるしく変化してゆく時間・空間を能の様式、舞台の特色を最大限に生かし、見事に表現、構成した能。
さらに詳しい解説は〈こちら〉から
■入場料
SS席 | 12,000円 |
S席 | 10,000円 |
A席 | 7,000円 |
B席 | 5,000円 |
学生席 | 3,000円 |