■2017年03月29日 青山能
- 仕舞「田村クセ」小早川修
- 仕舞「花月キリ」鵜澤久
- 狂言「昆布売」山本凜太郎
- 能「玉鬘」長山桂三
- 会 場
- 銕仙会能楽研修所
- 日 時
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- 2017年3月29日(水)
- 午後6時30分開演

仕舞
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小早川 修 |
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鵜澤 久 |
地謡 | 観世 淳夫 鵜澤 光 谷本 健吾 安藤 貴康 |
狂言 昆布売
シテ | 昆布売 | 山本凜太郎 |
アド | 大名 | 山本泰太郎 |
供を連れずに外出した大名は、往来で出会った若狭の小浜の昆布売に太刀持ちを頼む。しかし昆布売がそれを断ると大名は太刀を抜いて脅し、昆布をすべて買い取って太刀の持ち方まで教え、無理やり昆布売を太刀持ちにさせてしまう。
昆布売は渋々従うが、大名に召使い扱いされるうちに遂に堪忍袋の緒が切れ…。
能 玉鬘
前シテ 後シテ |
里女 玉鬘内侍 |
長山 桂三 |
ワキ | 旅僧 | 則久 英志 |
アイ | 初瀬寺門前ノ者 | 山本 則重 |
笛 | 藤田 貴寛 | |
小鼓 | 田邊 恭資 | |
大鼓 | 大倉慶乃助 | |
地謡 | 小早川泰輝 | 谷本 健吾 |
青木 健一 | 馬野 正基 | |
安藤 貴康 | 北浪 貴裕 | |
後見 | 西村 高夫 | |
浅見 慈一 |
初瀬詣でを志し、大和国初瀬川に着いた旅の僧。
そこへ女が小舟に棹さし現れた。女は自分の身の上を水面に漂う浮舟に喩えて嘆き、紅葉に色付く初瀬の山河の夕景色を愛でると、僧を二本の杉へと案内する。
女はこの杉にまつわる古歌から、光源氏と夕顔、その子玉鬘の数奇な運命を物語る。
光源氏と契りを結び、その後儚く命を散らせた夕顔。その幼き遺児玉鬘は九州へと下っていった。やがて成人した玉鬘は男からの求婚を避け、密かに都へ帰り着く。頼る者もない身の上の玉鬘が初瀬寺に参詣すると、幸いにも夕顔の侍女右近と再び会うことが出来たのだと。
そう語ると、自分こそその玉鬘であるとほのめかし、僧に回向を頼んで消え失せてしまう。
やがて僧の弔いに惹かれ、玉鬘の霊が往時の姿で現れた。玉鬘は髪を乱し、妄執に心乱れる様を見せ、その浅ましい姿を恥じる。しかしそれも自ら犯した罪の報いだと懺悔し、玉鬘は妄執を晴らして成仏するのだった。
狂乱物と鬘物の要素を併せ持つ、『源氏物語』を典拠とした金春禅竹作の能。
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