■2020年11月13日 定期公演
- 狂言「萩大名」三宅右近
- 能「松風 見留」西村高夫
- 会 場
- 宝生能楽堂(全席指定)
- 日 時
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- 2020年11月13日(金)
- 午後6時開演(午後5時30分開場)

狂言 萩大名(はぎだいみょう)
シテ | 大名 | 三宅 右近 |
アド | 太郎冠者 | 三宅 近成 |
小アド | 亭主 | 三宅 右矩 |
後見 | 前田 晃一 |
長々在京した遠国の田舎大名は、訴訟も済んで退屈なので太郎冠者の案内で遊山にでかける。清水寺へお礼参りの途中、客に和歌を所望する亭主の庭を見物するが、無教養な大名は失言を重ね、冠者に教わった歌も忘れてしまい…。
——————〈休憩15分〉———————
能 松風 見留(まつかぜ みとめ)
シテ | 松風 | 西村 高夫 |
ツレ | 村雨 | 長山 桂三 |
ワキ | 旅僧 | 殿田 謙吉 |
アイ | 浦人 | 髙澤 祐介 |
笛 | 杉 信太朗 | |
小鼓 | 大倉源次郎 | |
大鼓 | 柿原 弘和 | |
地謡 | 谷本 健吾 北浪 貴裕 浅見 慈一 馬野 正基 |
小早川 修 清水 寛二 観世銕之丞 柴田 稔 |
後見 | 浅見 真州 | |
観世 淳夫 |
諸国一見の旅僧は摂津国須磨の浦に到ると、いわくありげな浜辺の松を見つける。この松は在原行平が愛した松風村雨という海女の姉妹の旧跡であると聞いた僧は、松を弔う。やがて日も暮れたので宿を借りようと、ある塩屋に立ち寄り、主を待つ。
秋の月下の浦、寄る辺ない身を嘆きつつも月光に興じる汐汲みの海女が二人。塩屋の主である海女たちに、僧は行平の詠歌や旧跡の松を弔ったことなどを話すと、海女二人は涙を流す。二人は松風村雨の霊であることを明かし、行平と須磨で過ごした三年間や別離を語る。そして姉の松風は、行平が都へ戻る際に残した形見の烏帽子と狩衣を身に纏うと、行平の幻を見て狂乱する。激しく追慕し、僧に弔いを乞うと、やがてその姿は消え失せ、朝の浦には松を吹き抜ける風音だけが響いているのであった。
在原業平の兄である在原行平は、平安時代の貴族。秋の浦の美しい情景とともに恋の情念ほとばしる能。
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