■2021年11月12日 定期公演
- 狂言「千鳥」野村万蔵
- 能「三井寺」柴田稔
- 会 場
- 宝生能楽堂(全席指定)
- 日 時
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- 2021年11月12日(金)
- 午後6時30分開演(午後6時開場)

狂言 千鳥(ちどり)
シテ | 太郎冠者 | 野村 万蔵 |
アド | 主 | 野村拳之介 |
小アド | 酒屋 | 野村 萬 |
明日の神事に酒が必要になった主人は、太郎冠者にいつもの酒屋に行って酒を求めてこいと命じる。しかし、酒屋には今までのツケがたまっているので、太郎冠者は隙を見て酒樽を持ち去ろうと考え…。
——————〈休憩15分〉———————
能 三井寺(みいでら)
シテ | 千満ノ母 | 柴田 稔 |
子方 | 千満丸 | 星 奏多 |
ワキ | 園城寺ノ住僧 | 殿田 謙吉 |
ワキツレ | 従僧 | 大日方 寛 |
〃 | 〃 | 御厨 誠吾 |
アイ | 門前ノ者 | 能村 晶人 |
〃 | 能力 | 野村万之丞 |
笛 | 栗林 祐輔 | |
小鼓 | 曽和 正博 | |
大鼓 | 大倉慶乃助 | |
地謡 | 鵜澤 光 青木 健一 谷本 健吾 長山 桂三 |
小早川 修 浅井 文義 観世銕之丞 西村 高夫 |
後見 | 清水 寛二 | |
浅見 慈一 |
生き別れた我が子千満丸との再会を祈念する母が、今日も都、清水寺の観音にやってくる。その夜、母は夢告を得、我が子を探しに近江国三井寺(園城寺)へと向かう。
今夜は中秋の名月。三井寺では、住僧が一人の稚児を伴って、宴を催す準備をしている。
能力(寺で下働きをする僧)が僧に命じられ、月に興じて舞を舞うと、そこへ狂女となった千満の母がやってくる。能力は稚児に面白い舞を見せようと狂女を座敷に呼ぼうとするが、ここ三井寺は女人規制。しかし能力は自分の一存で狂女を招き入れてしまう。
澄み渡る月に心乱れ、僧の制止も振り切り、三井寺の鐘を撞き興じる狂女。月に寄せて様々な思いを述べ、故郷を明かすと、稚児は狂女を我が母だと気がつき、親子は再会を果たす。鐘の音に導かれた功徳を喜び、親子はともに故郷へと帰っていくのであった。
鐘の音響く三井寺を舞台に、詩的趣向に富む月の能。
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