■2023年08月29日 日本全国 能楽キャラバン!銕仙会軽井沢公演
- 素謡「神歌」観世銕之丞
- 狂言「佐渡狐」野村万作
- 能「天鼓 弄鼓之舞」観世淳夫
- 会 場
- 軽井沢大賀ホール
(長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東28-4) - 日 時
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- 2023年8月29日(火)
- 午後6時30分開演(午後6時開場)
- 主催
- 公益社団法人能楽協会、公益社団法人銕仙会
- 後援
- 長野県、軽井沢町、信濃毎日新聞社
SBC信越放送、NBS長野放送、FM軽井沢
字幕解説あり

解説
鵜澤 光
素謡 神歌(かみうた)
翁 | 観世銕之丞 | |
千歳 | 長山 桂三 | |
地謡 |
西村 高夫 小早川 修 柴田 稔 安藤 貴康 小早川泰輝 |
狂言 佐渡狐(さどぎつね)
シテ | 佐渡の百姓 | 野村 万作 |
アド | 越後の百姓 | 中村 修一 |
小アド | 奏者 | 深田 博治 |
後見 | 飯田 豪 |
年貢を納めるため都へ上る越後と佐渡の百姓。道中、佐渡に狐がいるかいないかで言い争いとなった二人は、互いの刀を賭けてどちらが正しいか奏者(役人)に判定してもらうことにします。しかし狐がいると言い張ったは良いが、佐渡の百姓は狐を見た事がありません。そこで賭けに勝つため奏者に賄賂を贈り、さらに狐の特徴まで教えてもらいますが…。
社会風刺と三者三様の人間の愚かしさを描いた喜劇です。
能 天鼓(てんこ)
前シテ 後シテ |
王伯 天鼓 |
観世 淳夫 |
ワキ | 勅使 | 宝生 欣哉 |
アイ | 勅使ノ従者 | 内藤 連 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 |
杉 信太朗 鵜澤洋太郎 亀井 広忠 小寺眞佐人 |
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地謡 | 青木 健一 安藤 貴康 鵜澤 光 谷本 健吾 |
長山 桂三 浅見 慈一 馬野 正基 北浪 貴裕 |
後見 | 清水 寛二 | |
鵜澤 久 |
中国後漢の時代。王伯王母という夫婦に天鼓という子供がいました。その少年の持つ鼓が素晴らしい音を発すると聞いた帝はその鼓を取り上げ、さらにそれを拒んだ天鼓まで亡き者にしてしまいます。以後、鼓が鳴らなくなってしまったため、帝は代わりに鼓を打たせようと父王伯を呼び寄せます。
我が子を殺した帝を一目見てやろうと決死の覚悟で都へ向かう王伯。我が子の形見の鼓を前に王伯は涙を流し、やがて意を決して鼓を打ちます。すると鼓は父の思いに応えるように妙なる音を発したではありませんか。これぞまさしく親子のしるしと帝も憐れに思い、天鼓の弔いを約束します。
やがて川のほとりで音楽を奏でて天鼓の弔いをしていると、川面に浮かび上がるようにして天鼓の霊が現れます。空には夕月。天鼓は鼓を打ち鳴らし、再び愛器を打てる喜びに浸りつつ水に戯れ、舞を舞うのでした…。
我が子を殺された父の嘆きと怒り、深い情愛を描いた能。音楽ホールにぴったりな音楽的面白さに満ちた能です。
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