■2015年05月27日 青山能
- 仕舞「俊成忠度」鵜澤光
- 仕舞「笹之段」岡田麗史
- 狂言「梟」大蔵千太郎
- 能「夕顔」谷本健吾
- 会 場
- 銕仙会能楽研修所
- 日 時
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- 2015年5月27日(水)
- 午後6時30分開演
仕舞
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鵜澤 光 |
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岡田 麗史 |
地謡 | 小早川泰輝 |
長山 桂三 | |
北浪 貴裕 | |
観世 淳夫 |
狂言 梟
シテ | 山伏 | 大蔵千太郎 |
アド | 兄 | 大藏 基誠 |
〃 | 弟 | 吉田 信海 |
山から帰ってきて以来、弟の様子が何やらおかしいので、兄は山伏のもとへと祈祷を頼みに出る。
さて兄が早速山伏を連れ帰り祈祷してもらうと、弟が「ホホン」と奇声を発する。さては梟が憑いたのだろうと山伏はにらみ、さらに気を入れて祈るが、一向に祈祷の効き目がないばかりか、遂に兄まで鳴き始める始末。
あせった山伏はせわしなく祈り廻るが…。
憑き物というオカルト的題材を扱いながら、その狂気を見事に笑いへと昇華させた狂言。
能 夕顔
前シテ 後シテ |
里女 夕顔上 |
谷本 健吾 |
ワキ | 旅僧 | 則久 英志 |
ワキツレ | 従僧 | 舘田 善博 |
〃 | 〃 | 野口 琢弘 |
アイ | 所ノ者 | 大蔵 教義 |
笛 | 杉 信太朗 | |
小鼓 | 大山 容子 | |
大鼓 | 安福 光雄 |
地謡 | 鵜澤 光 | 浅見 慈一 |
青木 健一 | 柴田 稔 | |
安藤 貴康 | 小早川 修 | |
後見 | 西村 高夫 | |
長山 桂三 |
九州豊後国の僧が男山八幡宮参詣のため都へ上ると、五条辺りの家から「山の端の心も知らで行く月は上の空にて影や絶えなん」と歌を詠ずる女の声が聞こえてきた。
やがて姿を現した女は、ここはかつて融大臣が住み、『源氏物語』にも何某の院と書かれた河原の院の旧跡なのだと教え、また夕顔上が落命した場所でもあるのだと、夕顔と光源氏の儚い恋物語を詳しく語りはじめる。
かつてこの家の軒先には夕顔の花が美しく咲いていた。そしてその花が縁となって光源氏と夕顔上は深い契りを交わすこととなった。しかしある夜、この院で物怪に襲われた夕顔上は命を落とし、帰らぬ人となってしまったのだ。そう物語ると女は消え失せてしまう。
やがて夕顔上の霊が在りし日の姿で現れ、荒れ果てた院の凄まじい景色の中、往時を偲んで舞を舞う…。
夕顔の花のように儚くその命を散らした夕顔上。その運命と恋心を美しく描いた能。
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