銕仙会

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銕仙会上演記録

■2015年12月19日 青山能

  • 仕舞「井筒」小早川修
  • 仕舞「船弁慶キリ」観世淳夫
  • 狂言「舎弟」三宅右矩
  • 能「蝉丸替之型」岡田麗史 観世銕之丞
会 場
銕仙会能楽研修所
日 時
  • 2015年12月19日(土)
  • 午後2時開演
銕仙会青山能〈12月〉

仕舞

井筒いづつ 小早川 修
船弁慶ふなべんけいキリ 観世 淳夫
地謡 鵜澤  光
北浪 貴裕
長山 桂三
安藤 貴康

狂言 舎弟しゃてい

シテ 三宅 右矩
アド 何某 高澤 祐介
小アド 三宅 近成

日頃、兄から名前ではなく舎弟と呼ばれている男。その意味がわからぬ男は知人のもとを訪ね、その意味を訊ねる。しかし悪戯心を起こした知人にからかわれ、舎弟とは盗人のことだと嘘を教えられてしまう。

さて、腹を立てた弟は兄のもとへと乗り込むが、兄から舎弟とは弟のこと、きっと誰かにからかわれたのだろうと言われる。しかし腹の虫の収まらぬ弟は…。

能 蝉丸せみまる替之型

シテ 逆髪 岡田 麗史
シテ 蝉丸 観世銕之丞
ワキ 清貫 福王 和幸
ワキツレ 輿舁 村瀬  提
矢野 昌平
アイ 博雅三位 前田 晃一
一噌 隆之
小鼓 観世新九郎
大鼓 亀井 洋佑
地謡 観世 淳夫 小早川 修
北浪 貴裕 西村 高夫
浅見 慈一 柴田  稔
   
後見 清水 寛二
鵜澤  久

醍醐天皇の皇子蝉丸は勅使清貫を供に逢坂へ向かう。生来の盲目ゆえ、勅命で逢坂山に捨てられるのだ。

盲目に生れたのも前世ゆえ、帝が自分を捨てるのも現世で罪業を消せるようにという深い慈悲なのだと蝉丸は言い、剃髪すると一人逢坂山に残される。

蝉丸は我が身の境遇を嘆き、琵琶を抱いて泣き伏す。その姿を哀れに思った博雅三位は雨露を凌げるようにと藁屋をしつらえ、蝉丸を休ませる。

一方醍醐天皇の皇女逆髪は心乱れ、都を出て彷徨い歩くうちに逢坂の関に着いた。清水の水鏡に我が身を映してそのあさましさに驚いていると、美しい琵琶の音が聞こえてくる。その音の響きの懐かしさに音の聞こえる藁屋に立ち寄ると、そこには弟蝉丸の姿がある。二人は互いに手を取り交わし、再会に涙する。

二人は都から遠く離れたこの地で邂逅を果たしたのも姉弟の縁が深いからだと、不運な儚い身の上を嘆くが、やがて名残を惜しみつつ再び別れるのだった…。

蝉丸説話をもとにした能で、かつては謡物としても扱われていたほどの情緒漂う詞章の美しさが特徴の能。

さらに詳しい解説は〈こちら〉から

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