■2017年04月14日 定期公演

能 百万 法楽之舞
シテ | 狂女百万 | 片山九郎右衛門 |
子方 | 百万ノ子 | 谷本 康介 |
ワキ | 僧 | 殿田 謙吉 |
アイ | 釈迦堂門前ノ者 | 野村 萬斎 |
笛 | 一噌 隆之 | |
小鼓 | 観世新九郎 | |
大鼓 | 亀井 広忠 | |
太鼓 | 小寺 佐七 | |
地謡 | 観世 淳夫 青木 健一 長山 桂三 北浪 貴裕 |
鵜澤 久 阿部 信之 浅見 真州 西村 高夫 |
後見 | 山本 順之 | |
谷本 健吾 |
都の僧が幼子を伴い、嵯峨清涼寺の大念仏へと向う。やがて我が子と生き別れになったという狂女百万が現れ、自ら念仏の音頭を取る。次第に百万は我が子恋しさに物狂おしい態となり、取り乱したように大念仏の群衆の中に我が子を探し回ると、念仏を唱えて我が子との再会を仏に祈る。
幼子が狂女の子だと知った僧は二人を引き合わせる。百万は我が子との再会を涙ながらに喜び、ともに連れ立ち都へと帰って行くのだった。
実在の女曲舞をモデルに世阿弥が改作した、見どころの多い芸尽しの物狂能。
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〈休憩10分〉
狂言 薩摩守 謡入
シテ | 船頭 | 野村 萬斎 |
アド | 僧 | 内藤 連 |
小アド | 茶屋 | 深田 博治 |
摂津国神崎の渡し場。旅の僧が茶屋で代金を支払わずに出ようとするので茶屋の亭主が咎める。聞けば僧は無一文だというではないか。ならば渡し舟の船賃も持っていないであろうと、茶屋は舟にただ乗りする方法を教えてやる。秀句(洒落)好きの渡し守に秀句を言えば船賃代わりになると秀句を教えてやるが…。
能 恋重荷
前シテ 後シテ |
山科荘司 荘司ノ亡霊 |
野村 四郎 |
ツレ | 女御 | 浅見 慈一 |
ワキ | 臣下 | 森 常好 |
アイ | 下人 | 石田 幸雄 |
笛 | 寺井久八郎 | |
小鼓 | 曾和 正博 | |
大鼓 | 柿原 弘和 | |
太鼓 | 三島元太郎 | |
地謡 | 鵜澤 光 安藤 貴康 谷本 健吾 馬野 正基 |
小早川 修 清水 寛二 観世銕之丞 柴田 稔 |
後見 | 浅井 文義 | |
長山 桂三 |
菊守の老人、山科荘司が女御に恋心を抱いていると聞いた白河院の臣下は荘司を呼び出す。この荷を持ち、庭を百度千度廻るならば女御が姿を見せるというのだ。しかし荘司は重しの入ったその荷を遂に持ち上げることが出来ず、絶望のうちに女御を怨んで憤死してしまう。
やがて荘司の亡霊が女御の前に現れる。荘司は身分違いの叶わぬ恋に僅かでも望みをかけ、結局は恋に狂って死んだ無念な思いを述べ、女御に恨み言を言う…。
恋心を弄ばれた老人の妄執を強烈に描いた能。
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