■2020年03月13日 定期公演
- 狂言「内沙汰」野村万作
- 能「山姥 雪月花之舞・卵胎湿化」観世銕之丞
- 会 場
- 宝生能楽堂(全席指定)
- 日 時
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- 2020年3月13日(金)
- 午後6時開演(午後5時30分開場)

狂言 内沙汰(うちざた)
シテ | 右近 | 野村 万作 |
アド | 妻 | 野村 萬斎 |
このあたりの百姓右近は、伊勢講が叶ったため妻を参宮に誘うが、妻は徒歩での参詣を恥に思って嫌がる。左近の牛が田の稲を食べたのを訴えて弁償に牛を貰い、その牛に乗って行こうと右近は妻に提案するが、妻は先ず訴訟の稽古をしようという。妻は地頭の役をして右近を問い詰めると、右近は目を回してしまう。勝ち目がないので訴訟を思い留まるよう妻に諭されるが、右近は妻のある秘密を…。
〈休憩15分〉
能 山姥 雪月花之舞・卵胎湿化(やまんば せつげっかいのまい・らんたいしっけ)
前シテ 後シテ |
女 山姥 |
観世銕之丞 |
ツレ | 百万山姥 | 谷本 健吾 |
ワキ | 従者 | 福王 和幸 |
ワキツレ | 供人 | 村瀬 提 |
〃 | 〃 | 矢野 昌平 |
アイ | 里人 | 深田 博治 |
笛 | 竹市 学 | |
小鼓 | 観世新九郎 | |
大鼓 | 亀井 広忠 | |
太鼓 | 小寺 佐七 | |
地謡 | 観世 淳夫 安藤 貴康 長山 桂三 馬野 正基 |
小早川 修 西村 高夫 清水 寛二 柴田 稔 |
後見 | 山本 順之 | |
浅見 慈一 |
都で山姥の山廻りの様子を謡い、一世を風靡していた百万山姥と呼ばれている遊女は、従者たちを連れて信濃国(現在の長野県)善光寺へと向かう。山また山を越え、越中・越後の境川に到った一行は、険しい上路の山道へと足を踏み入れる。
俄かにあたりが暗くなり道に迷っていると、一人の女が現れ、一向を宿に案内する。女は百万山姥に謡を所望し、更に山姥の存在について問うと、女は自分こそ真の山姥であることを明かす。山姥の曲舞で名声を得ている百万山姥が、自分のことを心にかけてくれなかったことを恨めしく思い、妄執を抱え現れたのであった。月夜に謡ってくれるのならば本性を現して舞を舞おうと告げ、女は姿を消す。
月明かりさす深更、木深き山陰より山姥は姿を現した。険しい山中の如き風貌を持つ山姥は、百万山姥の曲舞に合わせて舞を舞うと、この縁に感謝して四季折々の山を廻る姿を見せ、去ってゆくのであった。
間狂言でも追求される山姥の正体とはいかなるものなのか。森羅万象を見つめる山姥を描いた能。
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