■2020年05月08日 定期公演
- 能「源氏供養」鵜澤光
- 狂言「惣八」善竹十郎
- 能「鵜飼 真如之月」馬野正基
- 会 場
- 宝生能楽堂(全席指定)
- 日 時
-
- 2020年5月8日(金)
- 午後6時開演(午後5時30分開場)
本公演は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止いたしました。
能 源氏供養(げんじくよう)
前シテ 後シテ |
里女 紫式部 |
鵜澤 光 |
ワキ | 安居院法印 | 村瀬 提 |
ワキツレ | 従僧 | 村瀬 慧 |
〃 | 〃 | 矢野 昌平 |
笛 小鼓 大鼓 |
槻宅 聡 古賀 裕己 原岡 一之 |
|
地謡 | 小早川泰輝 観世 淳夫 安藤 貴康 谷本 健吾 |
長山 桂三 小早川 修 浅見 慈一 北浪 貴裕 |
後見 | 山本 順之 | |
清水 寛二 |
安居院(あぐい)法印は石山寺観世音に参詣の途中、寺の近くで里の女に声をかけられる。聞くと女は寺に籠って『源氏物語』を書き記した紫式部の霊で、物語と光源氏の供養をしなかった罪で地獄に落ちたのだという。虚構の物語を作り上げることは妄語(嘘をつくこと)とされており、この罪によって死後も苦しむ式部は、法印に供養を頼むと姿を消す。
供養に感謝した式部は在りし日の姿で舞を舞う。式部こそ観世音の仮の姿であり、物語は無常の世を知らせる方便なのであった。
優々たる王朝文学の世界が散りばめられた風雅な能。
さらに詳しい解説は<こちら>から
——————〈休憩10分〉———————
狂言 惣八(そうはち)
シテ | 惣八 | 善竹 十郎 |
アド | 出家 | 善竹富太郎 |
〃 | 有徳人 | 善竹大二郎 |
後見 | 野島 伸仁 |
このあたりの有徳人(金持ち)は、出家と料理人を雇おうと高札(告知板)を打つと、元出家の料理人惣八と、元料理人の出家が名乗りを上げる。二人は雇われるも、転職したばかりで仕事に不慣れなので互いに前職を明かし、仕事を教え合うことに…。
能 鵜飼 真如之月(うかい・しんにょのつき)
前シテ 後シテ |
尉 地獄ノ鬼 |
馬野 正基 |
ワキ | 旅僧 | 殿田 謙吉 |
ワキツレ | 従僧 | 則久 英志 |
アイ | 里人 | 善竹大二郎 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 |
一噌 隆之 大倉源次郎 佃 良勝 林 雄一郎 |
|
地謡 | 青木 健一 観世 淳夫 谷本 健吾 野村 昌司 |
泉 雅一郎 西村 高夫 浅井 文義 柴田 稔 |
後見 | 観世銕之丞 | |
永島 忠侈 |
安房清澄寺の僧たちが甲斐国石和に到り、宿を探していると、御堂で鵜を休ませている鵜使いの尉に出会う。
僧の一人が以前出会った鵜使いに殺生をやめるよう諭し一宿借りたことを思い出すと、尉はその者は密漁の罪で殺されたと告げ、自分はその亡霊だと明かす。尉は弔いを頼むと、懺悔として鵜飼の様子を再現し、暗闇に消える。
僧たちが法華経を小石に書き付け弔っていると、そこに閻魔大王が現れ…。
罪の意識を持ちながらも漁に夢中になるジレンマを抱えた、写実的な演技が見どころの能。
さらに詳しい解説は<こちら>から