■2021年05月14日 定期公演

狂言 入間川(いるまがわ)
シテ | 大名 | 野村 萬 |
アド | 太郎冠者 | 野村万之丞 |
小アド | 入間の某 | 野村 万蔵 |
後見 | 能村 晶人 |
訴訟のため長らく在京していた東国の大名が太郎冠者を連れて帰国する途中、大きな川に到る。
対岸の男はここは入間川だと教え、浅瀬は上流の方だと呼びかけるも、大名はその場で川に入って深みにはまってしまう。大名は男が入間様(逆さ言葉)で話しているのだと早合点していて…。
——————〈休憩15分〉———————
能 玄象 替之型・早装束(げんじょう かえのかた・はやしょうぞく)
前シテ 後シテ |
尉 村上天皇 |
大槻 文藏 |
前ツレ | 姥 | 大槻 裕一 |
後ツレ | 龍神 | 谷本 健吾 |
ツレ | 藤原師長 | 浅見 慈一 |
ワキ | 従者 | 宝生 欣哉 |
ワキツレ | 〃 | 則久 英志 |
〃 | 〃 | 御厨 誠吾 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 |
松田 弘之 大倉源次郎 亀井 忠雄 小寺 佐七 |
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地謡 | 安藤 貴康 観世 淳夫 北浪 貴裕 馬野 正基 |
小早川 修 浅井 文義 観世銕之丞 西村 高夫 |
後見 | 清水 寛二 | |
柴田 稔 |
琵琶の名手藤原師長は奥義を究めるため入唐を志すが、その前に名所の月を見物しようと、臣下と共に須磨浦へと向かう。
須磨浦に着いた師長一行は宿を借りようと塩屋の主を待っていると、美しい浦の景色を謡いながら老夫婦が帰ってきた。夫婦の頼みで師長が琵琶を奏すると、俄かに雨が降り始める。すると夫婦は板屋に苫を葺き、雨音を琵琶の調子に合わせるので、師長は驚いて夫婦に演奏を乞う。尉の琵琶、姥の琴の演奏に感涙した師長は自分の浅はかさを恥じる。実は夫婦は師長の入唐を思い留まらせるべく現れた、村上天皇と梨壺女御の霊なのであった。
やがて師長の前に煌びやかな姿の村上天皇の霊が現われ、琵琶の名器「獅子丸」を龍神に命じて師長に授け、琵琶を奏して舞を舞う。そして天皇は天上へ昇り、師長も都へと帰っていくのであった。
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