■2021年10月08日 定期公演

狂言 柑子(こうじ)
シテ | 太郎冠者 | 石田 幸雄 |
アド | 主 | 高野 和憲 |
後見 | 岡 聡史 |
主人から預かった珍しい三つ成りの柑子を食べてしまった太郎冠者は、なんとか主人に言い訳をしようと考える。一つはころげ落ちたので食べてしまい、二つ目は押し潰してしまったので食べたといい、残る一つについては俊寛僧都の物語を始め…。
——————〈休憩15分〉———————
能 楊貴妃 台留(ようきひ うてなどめ)
シテ | 楊貴妃 | 観世銕之丞 |
ワキ | 方士 | 宝生 欣哉 |
アイ | 蓬莱国ノ者 | 石田 淡朗 |
笛 小鼓 大鼓 |
竹市 学 大倉源次郎 柿原 弘和 |
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地謡 | 安藤 貴康 谷本 健吾 馬野 正基 小早川 修 |
鵜澤 久 西村 高夫 浅井 文義 柴田 稔 |
後見 | 清水 寛二 | |
北浪 貴裕 |
中国、唐の時代。最愛の后、楊貴妃を亡くした玄宗皇帝は、楊貴妃の亡魂を探してくるよう方士(仙術を行う者)に命じる。
方士は仙郷の蓬莱宮に到り太真殿を訪問すると、荘厳な宮の内から孤独を嘆く楊貴妃の声がする。
方士より皇帝の様子を聞いた楊貴妃は、恋慕の涙を浮かべ、変わらぬ愛の印として玉の釵(かんざし)を手渡す。しかし方士は、釵は世の中にも似たものがあるので、ここへ来た証拠として二人が交わした秘密の言葉を教えて欲しいと申し出ると、楊貴妃は生前七夕に交わした比翼連理の誓いを打ち明ける。
そして楊貴妃は霓裳羽衣の曲を舞い、皇帝と愛し合った昔を懐旧すると、再び釵を方士に託し、帰国する方士の姿を涙ながらに見送るのであった。
仙郷に亡魂を留める絶世の美女楊貴妃が、玄宗皇帝との愛の日々を物語る能。
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