■2024年05月29日 青山能
- 狂言「清水」野村万之丞
- 能「源氏供養」長山桂三
- 会 場
- 銕仙会能楽研修所
- 日 時
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- 2024年5月29日(水)
- 午後6時30分開演

仕舞
枕之段(まくらのだん) | 北浪 貴裕 |
浮舟(ふきふね) | 鵜澤 久 |
地謡 | 小早川康充 柴田 稔 清水 寛二 小早川 修 |
狂言 清水(しみず)
シテ | 太郎冠者 | 野村万之丞 |
アド | 主 | 石井 康太 |
近頃流行りの茶の湯を催すことになった主人は太郎冠者を呼び出し、秘蔵の桶を持たせて強引に野中の清水へ水汲みに遣らせる。さて嫌々ながら出かけた冠者はこれが毎度のことになってはかなわぬと、一計を案じ…。
やがて悲鳴をあげ、ほうほうの体で冠者が帰ってきた。驚いた主人が訳を問うと、清水に鬼が出たので預かっていた桶を投げつけ、やっとのことで逃げ帰って来たのだと冠者は嘘の報告をするが…。
能 源氏供養(げんじくよう)
前シテ 後シテ |
里女 紫式部 |
長山 桂三 |
ワキ | 安居院法印 | 野口 能弘 |
ワキツレ | 従僧 | 野口 琢弘 |
〃 | 〃 | 渡部 葵 |
笛 小鼓 大鼓 |
八反田智子 曽和伊喜夫 大倉慶乃助 |
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地謡 | 小早川泰輝 青木 健一 安藤 貴康 |
谷本 健吾 浅見 慈一 北浪 貴裕 |
後見 | 観世銕之丞 | |
観世 淳夫 |
安居院の法印が近江国の石山観世音へと参詣に向う。そこへ女が現れ、『源氏物語』の主人公光源氏の供養を怠った咎で成仏出来ない自分と光源氏を弔って欲しいと頼み、自分こそ紫式部だと明かして消え失せる。
やがて在りし日の姿で紫式部の霊が現れ、二人はともに光源氏を弔う。法印が布施のかわりに式部に舞を所望すると式部は袖を翻して舞を舞い、源氏を弔うために「そもそも桐壷の夕の煙速やかに法性の空に至り、帚木の夜の言の葉は終に覚樹の花散りぬ…」と巧みに『源氏物語』の巻名を読み込みつつ諸願を書き記した巻物を法印に捧げ、読み上げる。
やがて夜が明け、式部は自分が石山観世音の化現であり、『源氏物語』もこの世は夢と衆生に知らせるための方便であったのだと明かして消え失せるのだった…。
『源氏物語』の巻名を巧みに織り込んだ謡と紫式部の舞を中心に据えた能で、王朝文学的な趣が色濃い能。
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