頼朝に追われ、奥州平泉へ向う義経主従は加賀国安宅の関で関守の富樫に追いつめられます。しかし命を賭して主君を守る弁慶の機転と豪胆さで見事に危機を逃れるのでした…。

歌舞伎「勧進帳」でも有名な、弁慶の知略と行動力で窮地を脱する、息もつかせぬ展開と迫力が見どころの北陸ゆかりの能。舞囃子では能の後半部分を紋付袴姿で上演します。

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主人の大名から新たに雇い入れる召使いを探して来るよう命じられた太郎冠者。街道で声をかけた相手がまさか蚊の精とも知らず、冠者は意気揚々と大名のもとへ連れ帰ります。

さて相撲が得意だと言う蚊の精に、大名はその腕前を見たいと所望し、自らその相手をすることにしますが…。

狂言ならではの奇想天外な発想が見どころの狂言です。

光源氏の正妻葵上が病に倒れ、その原因を占う巫女の弓音に引き寄せられて一人の貴婦人が現れます。女は光源氏のかつての恋人六条御息所で、嫉妬ゆえに生霊となって葵上に取り憑いていたのでした。御息所は光源氏の愛を失ったことを嘆くと、葵上から受けた屈辱を晴らすため病床の葵上を激しく打ち据え、消え去ります。やがて葵上の病の急変に、名高き修験者、横川小聖が呼び出されて加持祈祷を行うと、悪鬼と変じた御息所が現れ、激しく小聖に責めかかります…。

『源氏物語』を題材とした能で、主人公の光源氏への強い思いとその愛を失った悲しみ、正妻への嫉妬といった女の複雑な情念、執心の深さを見事に描いた能の代表作です。

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