銕仙会

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銕仙会上演記録

■2017年06月09日 定期公演

  • 能「千手 郢曲之舞」鵜澤久
  • 狂言「水掛聟」小笠原匡
  • 能「阿漕」西村高夫
会 場
宝生能楽堂(全席指定)
日 時
  • 2017年6月9日(金)
  • 午後6時開演(午後5時30分開場)

銕仙会定期公演〈6月〉

能 千手せんじゅ 郢曲之舞

シテ 千手前 鵜澤  久
ツレ 平重衡 浅見 真州
ワキ 狩野介宗茂 宝生 欣哉
   
竹市  学
小鼓 亀井 俊一
大鼓 柿原 崇志
     
地謡 鵜澤  光 泉 雅一郎
安藤 貴康 浅井 文義
長山 桂三 観世銕之丞
浅見 慈一 長山禮三郎
     
  後見 山本 順之
  永島 忠侈

一ノ谷の合戦に敗れ、捕囚の身となった平重衡は鎌倉の狩野介宗茂のもとに預けられていた。そこへ重衡を慰めるため、頼朝から千手前が遣わされる。雨の中、琵琶琴を持って訪れた千手から、頼朝に嘆願していた出家が許されなかったことを知らされ、重衡は落胆する。しかし千手が酒を勧め、朗詠して舞を舞ううちに重衡も次第に心を開き、琵琶や琴を奏でて、千手としばし心を通わせる。

やがて夜が明け、都に上れとの勅命が下ると重衡は別れを惜しみ、出立するのだった。

『平家物語』を典拠に、死を目前にした重衡と千手前との束の間の交流と惜別の情を艶やかな一夜のうちに描いた能。

さらに詳しい解説は<こちら>から

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〈休憩10分〉

狂言 水掛聟みずかけむこ

シテ 小笠原 匡
アド 野村  萬
小アド 舅の娘 能村 晶人

このあたりの百姓が自分の田に水がなくなり、隣の舅の田に水が流れ込んでいるのに気付く。聟は畦を切って自分の田に水を流し、他の田を見回りに行く。やがて現れた舅もまた自分の田に水がなくなっているのに気付き、畔を作って自分の田に水を流す。さて顔を合わせた二人は口論となり、畦を作ったり切ったりしているうちに互いに水を掛けあい…。

能 阿漕あこぎ

前シテ
後シテ
漁翁
阿漕
西村 高夫
ワキ 旅僧 大日方 寛
ワキツレ 従僧 御厨 誠吾
野口 能弘
アイ 浦人 河野 佑紀
   
一噌 隆之
小鼓 鵜澤洋太郎
大鼓 佃  良勝
太鼓 大川 典良
     
地謡 小早川泰輝 北浪 貴裕
観世 淳夫 柴田  稔
谷本 健吾 清水 寛二
長山 桂三 馬野 正基
     
  後見 野村 四郎
  浅見 慈一

伊勢国、阿漕浦を訪れた旅僧。そこへ現れた老人はかつて殺生禁断のこの地で密漁をしたために殺された男のことを語り、実は自分こそその男なのだと明かして消え失せる。

やがて僧の弔いにやつれ果てた姿の男の亡霊が現れた。男は地獄に落ちてなお網を手に殺生を行う自らの執心の深さを語り、地獄の呵責に苦しむ姿を見せると、旅僧に助けを求め、再び海中に消え失せてしまう。

『鵜飼』『善知鳥』とともに三卑賎と呼ばれる能で、凄惨な地獄での責苦の描写の中に人間の持つ罪業の深さを見事に描き出した能。

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