■2019年07月12日 定期公演

能 通盛(みちもり)
前シテ 後シテ |
漁翁 平通盛 |
観世銕之丞 |
ツレ | 小宰相局 | 谷本 健吾 |
ワキ | 僧 | 森 常好 |
ワキツレ | 従僧 | 舘田 善博 |
アイ | 鳴門ノ浦人 | 山本凜太郎 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 |
寺井久八郎 成田 達志 柿原 弘和 三島元太郎 |
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地謡 | 小早川泰輝 安藤 貴康 北浪 貴裕 小早川 修 |
柴田 稔 片山九郎右衛門 浅井 文義 西村 高夫 |
後見 | 大槻 文藏 | |
清水 寛二 |
舟漕ぐ楫音が静かに鳴り響く、阿波鳴門の浦。そこで一夏を送る僧が、平家一門を弔い毎夜の読経をしていると、釣舟に乗った夫婦が現れる。夫婦は篝火を寄せて真夜中の読経を手助けし、この浦に入水した小宰相局のことを語り、海底へと姿を消す。
先刻の夫婦は平通盛とその妻小宰相局の幽霊であったかと僧が供養をしていると、読経の声に引かれ在りし日の姿で二人が現れた。通盛は局との最後の逢瀬、合戦の有様を現すと、読誦の声に心を和らげ成仏するのであった。
戦乱の世を生きた二人の悲恋を描いた能。
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——————〈休憩10分〉———————
狂言 因幡堂(いなばどう)
シテ | 夫 | 山本東次郎 |
アド | 妻 | 山本泰太郎 |
大酒飲みで自堕落な妻を見かねた夫は、妻の里帰り中に離縁状を出し、新しい妻を得るため因幡堂の薬師へ妻乞にやってきた。夫は西門の角に立つ女を妻に定めよとの霊夢を授かり、早速行ってみるとそこには女が立っていて…。
能 放下僧(ほうかぞう)
シテ | 小次郎ノ兄 | 長山 桂三 |
ツレ | 牧野小次郎 | 観世 淳夫 |
ワキ | 利根信俊 | 則久 英志 |
アイ | 信俊ノ下人 | 山本 則孝 |
笛 小鼓 大鼓 |
藤田 次郎 古賀 裕己 柿原 光博 |
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地謡 | 鵜澤 光 青木 健一 安藤 貴康 野村 昌司 |
北浪 貴裕 小早川 修 浅見 慈一 馬野 正基 |
後見 | 浅見 真州 | |
長山禮三郎 |
口論の末、相模国に住む利根信俊に殺された下野国牧野左衛門何某。その遺児小次郎は敵討ちに勇み、出家した兄のもとに加勢を頼みに行く。拒む兄を中国の故事を用いて説得すると、兄弟は放下(大道芸人)と放下僧になりすまし敵に近づこうと計画を企て、故郷を後にする。
一方信俊は近頃夢見が悪いので、瀬戸の三島明神へ参詣する。折しも行き逢う信俊と放下二人。二人は浮雲・流水と名乗り信俊に近づくと、禅問答や曲舞、鞨鼓を見せて隙を狙い…。
敵を前にして次々と芸を繰り広げる、緊張感漂う芸尽くしの能。
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