■2020年02月14日 定期公演
- 能「兼平」長山桂三
- 狂言「箕被」山本東次郎
- 能「胡蝶 物着」小早川修
- 会 場
- 宝生能楽堂(全席指定)
- 日 時
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- 2020年2月14日(金)
- 午後6時開演(午後5時30分開場)

能 兼平(かねひら)
前シテ 後シテ |
尉 今井兼平 |
長山 桂三 |
ワキ | 旅僧 | 大日方 寛 |
ワキツレ | 従僧 | 則久 英志 |
〃 | 〃 | 御厨 誠吾 |
アイ | 矢橋ノ渡守 | 山本凜太郎 |
笛 | 杉 信太朗 | |
小鼓 | 田邊 恭資 | |
大鼓 | 佃 良勝 | |
地謡 | 観世 淳夫 青木 健一 安藤 貴康 谷本 健吾 |
北浪 貴裕 馬野 正基 柴田 稔 浅見 慈一 |
後見 | 野村 四郎 | |
清水 寛二 |
木曽の旅僧は、江州粟津原で果てた木曽義仲の跡を弔いに、矢橋の浦にやってくる。粟津原へ渡るため柴舟に乗った尉に便船を乞うと、尉は琵琶湖上より美しき名所の数々を案内し、初夏の景色を見るうちに粟津原に到着する。すると尉の姿はいつのまにか消えている。
土地の者に話を聞き、先程の尉は今井兼平の霊かと推した僧たちが弔いをしていると、甲冑姿の兼平の霊が現れた。兼平は主君義仲の弔いを頼み、粟津の戦にて窮地に追いやられた義仲の最期、兼平の自害の有様を再現する。
長閑な琵琶湖の景色と、壮絶な最期を遂げた主従の絆を描いた能。
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——————〈休憩10分〉———————
狂言 箕被(みかずき)
シテ | 夫 | 山本東次郎 |
アド | 妻 | 山本 則孝 |
連歌狂の夫は明日の連歌会の世話役になったことを妻に告げ、準備をするよう言いつける。夫の道楽に耐えかねた妻は、暇をくれと言って離縁の印に箕をもらい被いて去るが、夫は妻の後ろ姿を見て発句を詠み…。
能 胡蝶 物着(こちょう・ものぎ)
前シテ 後シテ |
里女 胡蝶の精 |
小早川 修 |
ワキ | 旅僧 | 工藤 和哉 |
笛 | 藤田 次郎 | |
小鼓 | 鳥山 直也 | |
大鼓 | 柿原 光博 | |
太鼓 | 大川 典良 | |
地謡 | 鵜澤 光 安藤 貴康 谷本 健吾 北浪 貴裕 |
西村 高夫 阿部 信之 山本 順之 清水 寛二 |
後見 | 浅見 真州 | |
観世 淳夫 |
三吉野の山奥に住む僧は、都の花盛りを見物しようと京都一条大宮にやってくる。僧が古宮に咲く梅の花を眺めていると里の女が現れ声をかける。聞くと女は人間ではなく草木の花と共に生きる胡蝶だという。胡蝶に生まれながら早春に咲く梅花にだけ縁がないことを嘆き、僧に法華経の読誦を頼むと夕暮れの空に消えてしまう。
法華経を読誦し微睡む僧のもとに梅花に戯れる胡蝶の精が現れ、春の夜に舞い遊ぶ。法華経の功徳によって歌舞の菩薩となった胡蝶は、春霞に紛れ消えてゆくのであった。
漢詩の思想や中国・日本の故事が織りなす優雅な能。
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