■2023年01月21日 日本全国能楽キャラバン!銕仙会特別公演
能 三山(みつやま)
前シテ 後シテ |
女 桂子 |
馬野 正基 |
ツレ | 桜子 | 長山 桂三 |
ワキ | 良忍上人 | 殿田 謙吉 |
アイ | 所ノ者 | 高野 和憲 |
笛 小鼓 大鼓 |
一噌 隆之 飯田 清一 柿原 弘和 |
|
地謡 | 小早川泰輝 青木 健一 野村 昌司 北浪 貴裕 |
泉 雅一郎 西村 高夫 観世銕之丞 小早川 修 |
後見 | 鵜澤 久 | |
浅見 慈一 |
融通念仏を広めるため、諸国を行脚する良忍上人一行が大和国へと赴く。するとそこに里の女が現れ、畝傍山の桜子と耳成山の桂子が香久山の男をめぐって争ったという大和三山の話を語って聞かせる。さらに実は自分こそがその争いに敗れ、耳成の池に身を投げた桂子なのだと明かして消え失せてしまう。
やがて上人の弔いに桜子と桂子の霊が現れた。桂子は桜子を妬み、呵責の後妻打ちを見せるが、次第に恨みも晴れ、上人に回向を頼むと、ともに姿を消すのだった…。
観世流では昭和60年に八世観世銕之亟によって復曲上演された、銕仙会ゆかりの能。
さらに詳しい解説は〈こちら〉から
————〈休憩15分〉————
狂言 蝸牛(かぎゅう)
シテ | 太郎冠者 | 野村 万作 |
アド | 主 | 岡 聡史 |
小アド | 山伏 | 深田 博治 |
後見 | 月崎 晴夫 |
修業と長旅の疲れで山伏が薮で寝入っていると、そこへ寿命長遠の薬になるという蝸牛(かたつむり)を取りに太郎冠者がやって来る。しかし蝸牛を見たことのない冠者は主人から聞いていた蝸牛の特徴とそっくりであることから山伏を蝸牛と勘違い。山伏は冠者をなぶってやろうと…。
音曲に浮かれて踊る楽しさと、ナンセンスな笑いに満ちた狂言。
能 望月(もちづき)
シテ | 小澤刑部友房 | 観世 淳夫 |
ツレ | 安田友治ノ妻 | 鵜澤 光 |
子方 | 花若 | 谷本 康介 |
ワキ | 望月秋長 | 福王 和幸 |
アイ | 下人 | 野村太一郎 |
笛 小鼓 大鼓 太鼓 |
竹市 学 観世新九郎 亀井 広忠 小寺眞佐人 |
|
地謡 | 青木 健一 安藤 貴康 野村 昌司 北浪 貴裕 |
小早川 修 清水 寛二 山本 順之 柴田 稔 |
後見 | 観世銕之丞 | |
谷本 健吾 |
信濃国の安田友治は望月秋長に討たれ、以来その妻と遺児花若は流浪の身となっている。やがて近江国守山へと流れ着いた親子は、宿の亭主がかつて友治の家臣であった小澤友房だと知り、三人は涙して再会を喜ぶ。
そこへ偶然宿泊に現れた秋長。友房は千載一遇の好機と友治の妻を盲御前に、花若をその介添えに仕立て、何食わぬ顔で座敷に出る。三人は謡、羯鼓、獅子舞と芸を尽くし、酒を勧めて隙を窺い…。
芸尽くしや手に汗握る緊張感に満ちた劇的展開で観る者に息もつかせぬ劇能の傑作。
古来より『鸚鵡小町』とともに銕之丞家の能と云われ、銕仙会では特に大切にされる能。
さらに詳しい解説は〈こちら〉から